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クルカ編 前編

ヴァトルダー、愛の育児日記

ヴァトルダー「じゃあな、ティグさんにローゼン、ダッシュ、フィップ」
 ロマールから戻ったヴァトルダーは他の皆に別れを告げ、例の酒場兼宿に戻った。ローゼン達はもうしばらくティグの元にいることにした。
ヴァトルダー「よっ、おやじ」
主人「いらっしゃい……と、ヴァトルダーさん。こりゃまた久しぶりで。……おやぁ?そこのお嬢さんは?」
ヴァトルダー「ん?……ふふふ、聞いて驚け!これが我が娘、ソローだぁ!」
 ……シーン。
主人「あ、あんた……」
 それっきり主人も黙ってしまった。
 やがて、酒場のあちこちでヒソヒソ話が聞こえだした。
「あんなに大きくなるまでほっとくなんて、ひでぇ親だよなぁ」
「ああ、まったくだ。俺はあの子が不憫でならねぇ」
「しかし、するってぇとなんだな、あいつが20歳だってのは嘘だな。少なくとも30歳なのは確実だな。下手すりゃ40歳だ」
 ……知らぬ事とは言いながら……。
ヴァトルダー「っ……ちっ違う!ほ、ほらソロー、お前の口から説明して、ねっ」
ソロー「……わたしは、ヴァトルダー様の忠実な奴隷でございます」
 ざわっ……。
「お……おい、聞いたか?」
「……あ、ああ。なんて奴だ、自分の娘を奴隷扱いするなんて」
「まったく、屑だな。人間のする事じゃあない」
主人「ヴァトルダーさん……あんたって人は……」
 主人まで蔑んだ目で見ている。
ヴァトルダー「(い……いかんっ!誤解を解こうとすればするほど、どんどんひどくなっていく……。何とかせねばっ!)じっ……実はこの子、ロマールの闇市場に奴隷として売られていたんだ……。それを俺が見て、可哀相だなぁーって思って、奴隷商人から買い取って、養女として育てることに決めた、とこういうことなんだ!信じてくれぇっ!」
 その言葉で、周囲の見る目が変わった。
「お……俺、久し振りに感動したよ……」
「ああ、涙が出てきやがらあ……」
「いい話じゃねえか、まったく!」
主人「ヴァトルダーさん、あんた立派だよ、本当に……」
 店は感動の渦に巻き込まれた。が、しかし……
 一人の、真っ白なローブに身を包んだ覆面の男の言葉によって、その感動は消え去った。
覆面の男「しかし、そういうふうに聞くと聞こえはいいが、要するにあんた……ロリコンだろ?」
 ピシィッ。
 ……店内の時間が止まった。
「そ、そうか……そうだったのか……」
「ロリコンだったのか、あいつ……」
主人「ヴァトルダーさん……」
 主人が声をかけた時、ヴァトルダーの精神はすでに別の次元に飛んでいた。

 ヴァトルダーがぶっ倒れて騒然となった店から、一人の男が出ていった。そう、さっきの覆面の男である。男は店を出ると、覆面とローブを脱ぎ捨てた。その顔は……
ローゼン「これでいい……。真実を知らせることも、プリーストの務め……な訳ないか。はっはっは、白い目に頑張って耐えるのだ、ヴァトルダーくん!……いやあ、本当に面白いなぁ、ヴァトルダーを不幸に陥れるのって」
 ……何も言うまい、何も……。

 翌日の朝。
ヴァトルダー「う……」
 ようやく、ヴァトルダーは目を覚ました。見ると、横の椅子でソローがずっとこっちを見ている。
ヴァトルダー「おう、ソロー」
 さらにジトーッとヴァトルダーを見るソロー。
ヴァトルダー「な、何だ?何か付いてるか、パパの顔に?」
 ソローが口を開いた。
ソロー「あなた……ロリコン?」
 ピキキィッ!!
ヴァトルダー「(そーだ、そーだったんだ、俺は昨日、ロリコンって言われて、そのまま……)……」
ソロー「ねぇ?」
ヴァトルダー「……そぉっ、そーんな訳、ないだろう?パパは、普通だよ」
 また、説得力のないことを言う……。
ソロー「……ほんと?」
ヴァトルダー「はっ、ははっ、ほ、ほんとーだとも、うん」
 乾いた笑いだなぁ。
 ギギィー。
主人「おはようございます、ヴァトルダーさん。もう、ご気分はよろしいですかな?」
ヴァトルダー「ん、ああ、大丈夫だ。すまなかったなぁ、心配をかけて」
主人「いえいえ、そういう訳ではなく、その……あなたがロリコンかどうかってことについて、下で賭をしてまして、その……どうなんです?」
 ほう、賭博ですか。
ヴァトルダー「……」
主人「ねぇ、どっちなんですか?正直に答えて下さいよ、私も負けたら100ガメルがパーなんですから」
ヴァトルダー「……」
主人「勿論、私はヴァトルダーさんの事を信じて、ロリコンでないって方に賭けましたけど……」
ヴァトルダー「……おやじぃっ!」
主人「はっ、はいっ!?」
ヴァトルダー「……あんた、いい人だなぁ……」
主人「はっ?」
 ヴァトルダーは、目を潤ませてなんぞいたりする。
ヴァトルダー「皆、昨日の覆面野郎のことを信じて、俺の事を疑うんだよぉ……」
 それがローゼンだと知ったら、怒りはどんなもんだろうか。
主人「で、では、ロリコンではないと?」
ヴァトルダー「無論です!」
 途端、ドアが大きく開かれ、歓声と怒号が上がる。
「やっぱりな、ヴァトルダー、俺はお前を信じてたぜ!」
「てめぇ、ヴァトルダー、嘘をついてんじゃねぇ!」
主人「はいはい、皆さん、他のお客様の迷惑になりますから、下に降りて下さい」
 ガヤガヤ……。
主人「……さて、ヴァトルダーさん」
 ドアをバタンっと閉めると、再び主人が話を始めた。
主人「話をかえますが……実は先ほど、ローゼンさんがいらっしゃいましてね。仕事があるから、ティグ様という方の所へ来いと言い残して行かれました」
ヴァトルダー「仕事か……今度は何だ……?」
主人「そう言えばおかしな所がありましてね、今日のローゼンさん。ヴァトルダーさんがぶっ倒れて寝てるって教えたら、「そうか、まだ……クックックッ」と、妙な含み笑いをなさって帰られました」
ヴァトルダー「???何だ、いったい?」
主人「で、受けるんですか、この仕事は」
ヴァトルダー「内容にもよるが、多分な」
主人「そうですか……で、そうなさるんでしたら、一つお願いが」
ヴァトルダー「俺にできることか?」
主人「いえいえ、あなたでなく、ソローちゃん……でしたっけ?その子に、店を手伝って貰いたいんです」
ヴァトルダー「ソローに?」
 ソローを働かせることなど考えたこともなかったヴァトルダーは、少々悩んだ。
ヴァトルダー「(うーむ、働かせるべきかどうか……。この子もそろそろ働くのを覚える年頃だが、いや、しかし、今まで散々働かされたに違いない。これ以上働かせるのは酷だ……。ここは、やはり……)……いや、それは困る。この子には働かせたくない」
主人「一日10ガメル出しますが」
ヴァトルダー「了解しました」
 き、貴様……。
ヴァトルダー「(どうせ今まで働いてきたんだし、だったらこのまま続けないと体調を崩すかも知れないし、何より金が貰えるっていうのがおいしい。いやあ、金の事は盲点だったな)……な、ソロー、ここでパパが帰るまで働いて待ってなさい」
ソロー「はい、ヴァトルダー様」
 まだ奴隷根性の抜けない哀れなソローは、素直に引き受ける。
ヴァトルダー「パパと呼びなさい、パパと」
ソロー「はい、パパ様」
ヴァトルダー「(ま、まぁいいか……)じゃ、そういうことで、どうぞ使ってやって下さい」
主人「そうですか、どうも……。じゃ、ソローちゃん、こっちへ……」
 ソローは下へ連れて行かれた。
ヴァトルダー「ここのおやじはやさしいし、ソローの事は大丈夫だろうな。よし、仕事仕事……」
 いそいそと荷物をまとめると、ヴァトルダーはティグのところへ向かった。

 クレイン・ネットワーク敷地内、ティグ邸。
ローゼン「……というわけで、あいつ、ロリコンと聞いて、ショックで精神がフッ飛んでしまってね……」
ティグ「ほうほう、それで、その後どうなりました?」
ローゼン「その日はそこで帰ったんですが、翌日いったら、その時もまだ気を失ったままだったんですよ」
ティグ「ほう、それはそれは……。でもローゼン君、あんまりからかったら悪いですよ」
ローゼン「いやぁ、やっぱり、人をおちょくるのって楽しいでしょ、ね」
 プリーストでなければそれもまあ良しとしよう。が、お前は……。
ローゼン「それに正直なところ、あいつに引き取られたソローちゃんが可哀相でね……」
ラエン「ま、それはあるな」
 今まで笑って聞いていたラエンも口を出してきた。
ラエン「やっぱりあの子は、ティグさんとかに引き取ってもらうべきだったんじゃないかねぇ。親があいつじゃあ、あまりにも不憫だぜ」
リーハ「ちょっと言い過ぎかも知れませんね、それは。……とはいえ、ラエンさんの言うこと、ちっとも間違ってませんしね……」
 おいおい。
ダッシュ「ま、もう済んだことだ。仕方がない」
ローゼン「いや、そうと決めるのは早い」
 ローゼンが真剣な口調で言う。
ローゼン「そのための、今度の仕事だ。この仕事の間、あいつは嫌でもソローといるわけにはいかない」
ティグ「まったく……というと何ですが、ちょうどいい時期に内紛が起こってくれました」
 ここらで、今回の仕事を説明しておこう。まず、場所はアレクラスト大陸にあるのかどうかも確認されていない、住民全部が魔術師であるという極寒の王国・クルカ。以前ヴァトルダー達が半強制的に連れていかれた、あそこである。そのクルカで、内紛が起こった。ヴァトルダーが訪れた当時はまだ在位中であった前国王は、今や既にあっちの世界(=あの世)へ逝ってしまい、彼の唯一の息子であるグプターが王位を継承する予定であった。が、ここで問題が起こった。前国王には所謂“隠し子”というのがいて、事もあろうに遺言で「王位はその隠し子に譲る」などと抜かしたのだ。そーいうわけで、“第一王位継承権を持ちながら王になれなかった王子・グプター”VS“突然天から降ってきた父親に王位継承権をもらって王になった一般市民・レクイス”という二大勢力の戦いが起こってしまったのである。ちなみに、ティグに援助を求めてきたのは、元第一王位継承者・グプターである。
 追記……住民は皆、非力である。
ローゼン「宿屋の主人には、俺がちゃんと頼んでおいた。「ソローをあっちこっちタライ回しにして、世間というものを分からせてやってくれ。何とかしてあの子から、奴隷根性をなくしてやってくれ」とね」
ティグ「なーるほど。それはいい考えですね。クルカへ行ったが最後、当分帰ることはできないでしょうから、時間は十分ですね。これは、帰ってきてからが楽しみですよ……」
ラエン「だが、ヴァトルダーはこの事を知らねぇんだろ?法律とかにひっかからねぇだろうな?」
ローゼン「なーに、心配ない。あいつにソローちゃんの養育権は……ない!」
 断言してはまずかろう。
フィップ「で、ヴァトルダーはいつ来るの?」
ローゼン「さっきも言った通り、俺が行ったときにはまだ意識が戻ってなかったからなぁ。あと2時間ぐらいじゃないか?」
フィップ「ふーん……」
 ……1時間と少々後。
執事「ティグ様。ヴァトルダー様がいらっしゃいましたが」
ティグ「やっと来ましたか……。すぐ通しなさい」
執事「畏まりました」
 やがて、執事に連れられてヴァトルダーがやって来た。
ヴァトルダー「やっほー」
ティグ「さ、出発しますか」
ヴァトルダー「え?俺、まだ仕事の内容を知らないんだけど……」
ティグ「後で説明します。時間がないんですから」
 これは事実である。今、この瞬間にも、グプター王子が殺されているかもしれないのだから。
ティグ「さ、行きますよ!」
ヴァトルダー「ちょ、ちょっとぉ!」

ティグ「長閑(のどか)ですねぇ……。ああ、紅茶がうまい……」
 クレイン・ネットワークがチャーターした豪華商船(そんなもん、本当にあるのか!?)、テナート号の上で、ティグは午後の紅茶を飲んでいた。
 現在、船は一路クルカ王国を目指していた。
ティグ「しかし、あの国王が亡くなるとは……」
 ティグと先王とは、付き合いがあった。ある一線を越えることはなかったが、先王はティグの事を信頼し、ティグも先王を慕い、その信頼に答えてきた。一時期、ティグはこの国に永住しようかと本気で悩んだことさえある。ちなみに、ティグのソーサラー技能は、クルカに在留中に身につけたものである。
ティグ「ま、いいですか、そんなことは……。ラエン」
ラエン「何だ?」
ティグ「到着まであと二日程です。そろそろ、剣の練習でも始めておいたほうがいいですよ」
ラエン「ああ、ここん所船の上で、どうも体が鈍っていかん。ま、どうせ向こうにいても暇だったから構わないけどな」
 そういい、ラエンは船内へ入っていった。

ヴァトルダー「……虚しい……何もかも虚しい……。こんな広い海の上にいると、何もかもがちっぽけな下らないものに感じてしまうぜ……フッ」
 ……
ローゼン「てい」
 蹴りっ。
 ひゅるるるるー……ぼっちゃん。
ヴァトルダー「ごぼぼぼ……ぷはぁっ!て、てめぇ!何しやがる!」
ローゼン「なぁに、暑さのせいで、のーみそがトロトロ溶けてるようだったから、冷やしてやっただけだ」
ヴァトルダー「……だぁっ、このクソ寒いのにどこが暑いんだ!!」
 重ねていっておくが、クルカは極寒の地である。現在船は、そこから約二日の所にいるわけだから、当然……
ヴァトルダー「寒いっ!」
 のである。
ダッシュ「またやってるのか?仕方ないやつだな……。ほれ、浮輪だ」
 ポイッ……ポチャン。
ヴァトルダー「ふーっ、助かっ……ハクションっ!」
ローゼン「あれま」
 以後丸一日の間、ヴァトルダーは風邪で寝たきり状態に入ったのであった……。なお、ローゼンが後日語ったところによると、
ローゼン「神聖魔法のキュアー・ディジースを使えば、風邪如きすぐに治せた。しかし、風邪はほっといても治るし、それに何よりあいつに精神力を使うのは惜しい」
 このコメントのあと、ローゼンはヴァトルダーにボコボコに殴られたそうである。もっとも、すぐにキュアー・ウーンズで治したが……。

極寒の大地・クルカ

ティグ「着きましたね……」
 船を降りたティグは、感慨深げに言った。
ラエン「ほう、ここがクルカ王国か。しかし……」
ティグ「何か?」
ラエン「……本当に何にも見当たらねぇな」
 辺りは一面雪景色。町らしきものもなく、ただ前方に小高い丘があるだけである。
ヴァトルダー「で、どこに行けば町があるんだ?」
ティグ「皆さんは、ここからこの丘を越えてもらい、半日ほど進んで下さい。ここから、北北西の方に真っ直ぐです。いいですか、絶対に間違えないで下さいよ」
ヴァトルダー「下さいよ……って、あんたはどうするんだ?」
ティグ「私ですか?私は、テレポートで一気に目的地に行けますから」
ヴァトルダー「あーっ、なんて奴!」
ティグ「そう言われても困りますがね……。大丈夫、あなた方なら何とかなりますって。さすがにリーハは無理でしょうから、おいてきましたけどね」
ラエン「それでリーハを……」
ティグ「はい、これ磁石です。じゃ、半日後に無事会えることを楽しみにしてますよ。暖かい暖炉が待ってますから、時々思い出して励みにして下さい。では……テレポート!」
 ヒュインッ!
フィップ「……行っちゃった……」
ヴァトルダー「まだソローにお別れの言葉をいってないのに……」
ラエン「……どうしろっつーんだ、これから……」
 果てし無く広がる雪原を前に、呆然と佇む一行であった……。

 グプター軍・本陣。
グプター「くそっ!私の軍の方が、明らかに押されているではないか!おのれぇ、後からのこのこと出てきて王位を横取りしおった下賤め!」
 ヒュイィッ!
ティグ「やれやれ……大分荒れておいでの様ですね」
グプター「何奴っ!?……おお、ティグ殿。来て下さったか!」
 グプターの顔がパッと明るくなった。
ティグ「あなたの頼みとあっては、断るわけにもいかないでしょう?ところで、いろいろと話したいことがあるのですが、支障はありませんか?」
グプター「ええ、その点は大丈夫です。現在我が方は幾分押されてはいますが、あなたがいれば敵などおそるるに足りません」
ティグ「私だけではありません。もうしばらくすれば、力強い仲間が到着する予定です。道に迷いさえしなければ、の話ですが」
グプター「よし、そういうことなら迎えのものを出しましょう。ここから波止場は……南南東の方角ですな?」
ティグ「そうです」
グプター「誰かおらぬかー!……お前達、ちょっと南南東に来ている、ティグ殿の連れの方をお連れしろ。よいな!」
兵士(でも魔術師)「はっ!」
 兵士たちは命令を受けると、早速外へ飛び出していった。
ティグ「(それにしても、やはり魔術師同士の戦いはリスクが大きいですね……ラエン達に頑張ってもらわないと……)ま、いいですか」
グプター「どうかいたしましたかな?」
ティグ「あー、いえ、ちょっと考え事を……。ところで、先王は……」
グプター「うむ、……」
 ということで、ティグとグプターは、ヴァトルダー達が来るまでの約1日間を話し合いと作戦を練ることに使った。

ヴァトルダー「うおーっ、寒いーっ!」
フィップ「うう……」
 ティグがあったかーい紅茶を飲み、暖炉の前でヌクヌクと過ごしている間、ヴァトルダー達は死ぬような思いをしていた。
ローゼン「くそっ、ワインもなくなってきたし……」
ラエン「えーい、暖炉が待ってるぞぉ!」
 ピクン。
 そのやけくその一言が、ヴァトルダー達に再び火をつけた。
ヴァトルダー「そうだ!暖炉だ、暖炉!」
ローゼン「暖炉が待っているんだ……」
ダッシュ「ぬおおおお……」
 ……数時間後。
ローゼン「暖炉……寒い……」
 もう、一行の体力は限界に達していた。
ラエン「寝るなー、寝たら死ぬぞー」
ヴァトルダー「俺、もう限界……。ああ、前に火の玉が見える……」
ローゼン「お、俺もだ……。……!と言うことは……」
ラエン「明かりだ!」
兵士A「そこにいるのは、誰だー?ティグ様の連れかー?」
ヴァトルダー「た、助かったぁ!」
 取り合えず、ヴァトルダー他数名の命は保証されたのだった。


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