HTML5カンファレンス2013 HTML5 run anywhere の参加メモ #html5j

HTML5カンファレンス2013(http://events.html5j.org/conference/2013/11/)の16:15〜17:00、ルーム2Aの「HTML5 run anywhere」のメモです。
ACCESSの長野さんのセッションで、HTML5と組み込み機器の関係、繋がりに関する内容です。

長野さんの自己紹介

学生時代にグルメナビゲーションサイトの構築をやっていたが、キャリア向け対応が辛かった。ブラウザを作る方向に進んで、ACCESSへ入社。

ACCESSは組み込み向けにブラウザを提供しているが、プロモーション活動が足りておらず、組み込み分野にコンテンツを作る人が入ってこない。

組み込みとは何か

組み込みは、特定の機能を実現するために、機械や機器に組み込まれるコンピュータシステム。
電話機、テレビ、デジカメ、車、ゲーム機、等々。

今はこういう機器でもHTML5を使うことができる。

車でたまにヘルプ画面を出したりするが、あれがHTMLで作られている。
今日(HTML5カンファレンス2013会場の)6Fにハイブリッドキャストの展示があったがその中でも使われているし、Wii Uでも使われている。

車とHTML5

W3Cの他、複数の団体が車載機器からの情報取得についてAPIの仕様策定を行っている。
W3C、webinos、あるいはTizenなどもそう。
(Tizen IVIの方)

AutomotiveAPIの例。
ガソリンのタイプ、ギアの種類、
幅、高さ、長さ、(このへんTizen)
ブランド名、車種、年式……。

APIが団体によってバラバラ。
同じことをやるのに、QNX CARとTizenとWebinosで仕様が違う。
例えばオイルレベル取得とかファンスピードの変更の仕方。

彼ら(団体あるいはメーカ)は、モノ(車やカーナビ)はあるので標準化したいということでW3Cを軸に調整しようとしている。

テレビとHTML5

テレビの上でHTML5を動かす。

SmartTV Alliance。
マルチスクリーンとかDRMとかMPEG-DAHとか字幕とか……。

Hybridcast。
テレビの上に情報をオーバーラップ。

HTML5はいろいろなところで使えるようになってきている。
夢が広がる。

エアコンとか洗濯機で、HTML5を本当に使えるのか?

組み込みでのHTML5のメリット・デメリットは何か。

メリットはHTML5でコードが掛けること、その開発者が多いこと。
各種APIが揃えられてきていること。

他方デメリットは、組み込みはスペックが低く、エフェクト系が苦手な機器がある。

HTML5は、実行環境への要求が非常に高い。
ROMが27MB、RAMが起動7MB+コンテンツサイズ。

組み込みの世界はWebからするとおかしな世界で、例えばOSが500KBで済む世界。
ひどい人になると、数バイト増えただけでつっこまれたりする。

解決方法

組み込みで直接HTML5を使わない。
餅は餅屋。既存の最適なプロトコルと繋ぐ方がよい。

参考例として、HTML5とECHONET Lite。
(ECHONET Liteは家電等が相互に通信するための機器プロトコルの一つ。http://ja.wikipedia.org/wiki/ECHONET_Lite

宅内はECHONET Lite。
外とはHTML5で通信して、そこはクラウドと連携していて、外にあるスマートフォン等から制御や監視ができる、とか。

デモ。
スマホで操作したらエアコンの設定を弄れたり、それがテレビ側の表示にも反映される。

まとめ

Webで面白いものを作っていこう。
HTML5を基盤技術にしていきたい。

その他、ACCESSのお仕事

フルミエル。センシング技術とか何とか。

私見と補足

他のセッションについてはほとんどコメントを入れていませんが、これはちょっと……だったので。

セッションの時間が余っていたのは時間配分の話なので置いておくとして、Webと組み込みの世界が繋がることでできるようになることや事例をもう少し出していただけたらなぁ、と思いました。

例えばWebと車で何が変わるのか、カーナビのアプリをHTMLで作れるようになる、どんなAPIでどんなことができて、でもそこにはどんな問題があって、それはセキュリティ的な話かもしれないしお金チャリンチャリン的な話かも知れないけど、というような。
このセッションだけだと単なるドリームブレイカーで終わってしまっていて、ちょっと残念です。

というわけでもありませんが、参考までにW3Cで行われている組み込み機器とHTML5の議論についていくつかリンクを。
(ご存じの方はご存じだと思います)

W3Cでの自動車関連との繋がりの議論はAutomotive and Web Platform BG(Business Group)で行われています。

【Automotive and Web Platform BG】
http://www.w3.org/community/autowebplatform/

TVとの絡みは、Web and TV IG(Interest Group)やWeb and Broadcasting BGで行われています。

【Web and TV IG】
http://www.w3.org/2011/webtv/

【Web and Broadcasting BG】
http://www.w3.org/community/webandbroadcasting/

自動車業界にしろTV業界にしろ、もともとWebと関わりが薄かった業界やそこ関連の企業がWeb周りと繋がりつつある、というのは興味深いですし、同じように今はWebと繋がっていないところが繋がりを持つようになっていくでしょう……というのは、だいぶ前に伺ったお話。この辺以外だとデジタルサイネージとか。

従来と異なるステークホルダーが関わってくることで一筋縄ではいかないようですが、組み込み系とHTML5の間に既に繋がりが存在していたり、これから新しい繋がりができていく流れなのはたぶんそうなんだだと思います。
(誰が標準化の主導を取るか、というのはもちろんありますし、全ての関連企業が同じ方向を向くとも限りませんが。車載系もテレビ系もいろいろな業界団体や標準化団体がありますし……)

長野さんのお話にあったように、その繋がりが直接的ではなくて別のプロトコルを中継する間接的な形もある、と言う点に関しては仰るとおりだと思います。

組み込み機器が持つリソースの少なさ、あるいは電力消費制限(電池だけで長時間の動作を保証しなければならないとか)はWeb前提の機器と大きく違うものがあって、「いつもWebに繋がるぜヒャッハー」とは限りません。
その辺は、組み込み機器が常時Webで、HTML5で繋がっている「っぽく振る舞えるようにするための仕組み」が必要で、その一つが中継機器を置くという形なんでしょう(あくまで一例です)。

この辺、HTML5とは別の文脈のお話な感じはしますが、普通のWeb周りと違った動きが見られる領域だと思います。

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